洋梨
さまざまな洋梨
修道院 | マリア・ラーハ | ライヒェナウ | サン・サヴァン |
果樹園 | シント・トルィデン | カニグー | フィンシュガウ |
店先で | イリエ=コンブレー | マインツ |
洋梨を讃える画家と詩人、クレーとリルケ
洋梨のカタログ 『失われた時を求めて』から
地球の形 | |
地球が丸いという説は古代ギリシアからあり意外なことに中世にも支持する人もいた。マゼランが実際に航海してそれを証明した。20世紀に入り赤道地帯の未踏地域での測量が行われることで地球は球形ではなく赤道方向が少し大きい回転楕円形であることがわかってきた。戦後観測衛星の打ち上げで更に詳細な測量が可能になり、その結果から北半球が少しくびれた洋梨型をしていることが判明した。火星も同様に洋梨型であることがわかった。 |
アウグスティヌスの投げたもの | |
前にアウグスティヌスが悪戯で洋梨を豚に投げつけたことを紹介した。最期の古代教父と言われるアウグスティヌスの著作で最も読まれてきた作品は『告白録』でその中に「時間」についての議論がある(11巻14〜28章)。20世紀にフッサールが「学識を誇る近代もこれら(時間)の事柄については、真剣に努力したこの大思想家を遥かに凌ぐほどの、たいした研究を成し遂げていないからである」(内的時間意識の現象学)と言ったアウグスティヌスの結論は簡単に言うと「時間がないところに、時間は存在しなかった」である。 偶然にも先日、『ホーキング、未来を語る』(スティーヴン・ホーキング、佐藤勝彦訳、アーティストハウス、2001年)という本を読んだ。「時間の形」という章で「時間」について述べていて、一般相対性理論から出発し実験や観測データに基づいた現代の時間論はアウグスティヌスの時間論に「非常に近い」。いわゆるビッグバン以前には時間は存在せず、その時間の形は現在の観測者から(過去に向かって)見るとある地点で極大になり、ビッグバンに収束していく「洋梨の形」をしているという。 地球の形ばかりでなく時間の形も洋梨!。洋梨はついにニュートンの重力林檎を超える果物となった。アウグスティヌスは洋梨を未来に投げたのかもしれない。 |
「洋梨で卵を割る」 |
スケッチに添えられた文章には「こうして、定規を用いて、卵を梨の木の下に置き、その梨が卵の上に落ちるようにする」とある。このページにはリブヴォールトの平面図などが描かれていて関連はなさそうである。なぜ洋梨で卵を??、ニュートンに先駆けて引力を発見しようとしたのか、謎は深まるばかり。
「梨」にも生れは「有」 |
「梨は円錐形をしている」(プリニウス)−梨の品種 |
洋梨は「おあずけ」 |
「梨のつぶて」の報い |
美しい梨 |
Er hat eine weihe Birne |
洋梨の里 |