ケルンのロマネスク聖堂
及びケルン近郊のロマネスク聖堂


 この作品はブリュッセル王立美術館に所蔵されている祭壇画『キリストの磔刑』図で、解説パネルによると15世紀のフランドル派による作品で作者は不明である。マドリードにあるファン・デル・ウェィデンの祭壇画の影響がはっきりみられるこの作品は特に背景が興味深い。紛れもなく15世紀当時のライン川対岸からみたケルンと思われ右側にザンクト・アポステルンの特徴ある三葉内陣、左側にザンクト・ゼヴェリン教会のアプシスと塔がみえる。この画家はおそらく、メムリンクや後のリューベンス(ケルン生まれ)、マックス・エルンスト(ケルン近郊の生まれ)のようにケルンで過ごした後フランドルで活躍したのであろう。

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