ザンクト・ルベンティウス・ウント・ユリアナ参事会教会
Sankt Lubentius und Juliana, Dietkirchen an der Lahn, Hessen, Germany.


 リンブルクから東に3キロ、同じラーン河畔にある。最寄り駅はEschehorn(1時間に1本)でそこから約1キロ東北へ歩いたラーン側対岸の崖上にある。聖堂からの眺めはリンブルク以上、ただし麦畑以外何も見えない。あまりにも見晴らしが良いので城砦の役割も果たしていたのではないかと思える。実際隣の山上に城砦が見えた。フランスに「城砦聖堂」と呼ばれるタイプがあり、ローマのシスティーナ礼拝堂も有事の際に城砦として使えるようになっているのであり得ぬことではない。厳めしく聳えたっている外形もその印象を強くする。
 12世紀末に建てられリンブルク大聖堂より少し早い。隣のリンブルクをはじめ他の地方では既にヴォールト天井が普及していたのに初期ロマネスクのような平天井である(平天井を写し損ねた)。少し珍しいのは平天井で側廊上にトリビューンを持つことである。とても仲が良さそうな双塔に設けられた渡り廊下がとても珍しいモティーフ。初期のザンクト・ルベンティウスは付属室の床の高さが様々で相互を直接行き来出来なかったのでその名残なのかもしれない。

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